飛行機が遅延や欠航したときの補償・対処法は？航空機遅延保険付きクレジットカードがあると便利！パッケージツアーや特典航空券の場合も解説

できれば避けたい海外旅行や国内旅行での「飛行機の遅延や欠航」。

空を飛ぶので、台風や大雪など天候状況によっては、飛行機が遅れたり（遅延）、飛行機が飛ばない（欠航）という避けたい事態が、どうしても発生します。

天候だけでなく、飛行機の故障（機材故障）やパイロット不在による欠航や遅延なんてことも。

飛行機が遅延や欠航してしまった場合の、補償や対処法をまとめていました！

パッケージツアーや特典航空券の場合も解説。

飛行機の遅延や欠航は大きく2種類に分けられる

飛行機の遅延や欠航の理由は大きく2つに分類されます。

悪天候などによる遅延や欠航（自然のせい）
機材故障などによる遅延や欠航（航空会社のせい）

悪天候などによる遅延や欠航は、台風や大雪など天候状況によって生じる遅延や欠航のこと。

機材故障などによる遅延や欠航は、搭乗予定の飛行機の故障やパイロットの体調不良などによって生じる遅延や欠航です。

この2つでは、航空会社の補償や対処法が大きく異なるので、分けてみていきます。

悪天候による遅延や欠航の補償・対処法

補償

悪天候の場合は、航空会社からの補償はなし！

悪天候は誰の責任でもないので、仕方ないですよね。

たとえ、飛行機が当日飛ばず、ホテル宿泊が必要になったり、到着が遅れてタクシー移動になったりしても自腹となります。

対処法

悪天候の場合は、他の航空会社でも遅延や欠航が生じるため、空港は大混乱。

どうしても、カウンターに並んで地上スタッフの方になんとかしてもらいたいという思いが強くなりますが、カウンターはすでに長蛇の列。

いつ自分の番が回ってくるかわかりません。

最善の策は、インターネット（スマホ）で手続きを行うことです。

遅延や欠航している場合は、払い戻し不可や変更不可のチケットでも、払い戻しや変更手数料は無料です。

そこで考えられるの対処法は2つ。

同じ航空会社の他の便に振り替える
払い戻しを受けて他の手段にするか、旅行を中止する

同じ航空会社の他の便に振り替える

航空会社のHPで天候が回復するだろう時間の便の空席状況を確認し、もし、空いていればネットで振り替えを行いましょう。

悪天候の場合は、変更不可のチケットであっても、無料で変更可能です。

ただ、悪天候の場合は、いつ天候が回復するかわからない＆多くの人が変更するので、なかなか他の便への振り替えが難しいことも。

また、国際線の場合は、1日1便ということがほとんどなので、振替した場合は翌日以降に・・・。

翌日になってしまいそうな場合は、早めに空港近くのホテルを予約して確保を（確保できないと空港で一晩過ごす羽目に）。

台風などによりかなりの人数に影響が出ている場合は、臨時便が出ることもあるので、要チェックです。

払い戻しを受けて他の手段にするか、旅行を中止する

悪天候の場合は、払い戻しが無料でできるので、国内旅行であれば、新幹線やバスなど別の手段を確保し、航空券は払い戻しをしてもらいましょう。

その場合、当日払い戻し手続きを行わなくても後日で間に合うので、焦らなくても大丈夫です。

ただ、10日以内など航空会社によって期限があるので、できるだけ早めに手続を。

海外旅行の場合は、代替手段がないので、他の便に振替ができなかった場合は他に方法がないですね。

他社便なら飛んでいる場合、他社便のチケットを購入して旅行を続けることは可能ですが、国際線の直前航空券購入は目玉が飛び出るほど高いので現実的ではないです。

悪天候の場合、他社便への振り替えは期待できないんですよね。

というわけで、海外旅行の場合は、払い戻しを受けて旅行中止になってしまうことが多いです。

ただ、国際線は悪天候による欠航が国内線に比べて圧倒的に少ないのが救いです。

国際線の場合は、代替手段がないので、結構無理して飛んでくれます。

機材故障による遅延や欠航の補償・対処法

補償

機材故障による遅延や欠航の場合は、航空会社の責任なので、ちゃんと補償されます。

数時間程度の遅延の場合は、空港内レストランで利用できる数千円のバウチャー（金券）が配られることが多いですね。

また、大幅な遅延や欠航の場合は、タクシー代やホテル代が補償されます。

新幹線や特急列車に振り替え足が出た・・・差額を補償
他の空港到着になった・・・元の空港までの交通費を補償
到着が遅くなりタクシーを利用した・・・タクシー代を補償（上限あり）
翌日の便になった・・・ホテル代とホテルまでの交通費を補償（上限あり）

タクシー代やホテル代は上限があり、例えばANAの場合は15,000円。

どこまで補償されるかは航空会社によるので、確認が必要です。

対処法

機材故障の場合は、通常、他社便への振り替えも含めて航空会社が振替案を提案してくれます。

ただし、悪天候時に比べればカウンターは混雑しませんが、それでも数百人単位の乗客がいるので、カウンターは長蛇の列に。

また、お盆や年末年始など繁忙期は、振り替えるにしても、他の便も満席なので、振替便は期待できません。

航空会社から補償を受けられるので、自らスマホを使って代替ルートを探して早めに確保し、後日差額精算をするのがおすすめ。

パッケージツアーの場合はどうなるの？

遅延の場合

遅延の場合は、現地到着後の観光が短くなるだけでツアー自体は催行されます。

滞在する日数が短くなり、ホテル宿泊をしなかった場合などは、一部返金を受けられることもあるので、旅行会社へ確認必須です。

出発便が欠航の場合

出発の飛行機が欠航してしまう場合、海外ツアーも国内ツアーも原則中止に。

これが一番悲劇。

飛行機が飛ばないだけで、すべての旅行がダメになるのは辛いです。

振替便で行ける場合もあるので、必ず旅行会社や航空会社に相談しましょう。

ツアーが中止になった場合は、もちろん全額払い戻しが行われます。

※全額払われない旅行会社もあるので、予約時に要確認

払い戻しの際に出発前に受け取ったチケットやバウチャーは提出する必要があるので、破棄せず払い戻しまで保存を。

帰りの便が欠航の場合

帰りの便が欠航した場合は、振替便を探すほかありません。

まずは旅行会社や航空会社に相談しましょう。

もし、当日の振替が難しい場合は、翌日以降になりますが、その際の宿泊代金は自己手配＆自己負担に。

欠航の理由が航空会社理由の場合は、宿泊代金も補償してもらえるので、航空会社に相談です。

特典航空券の場合

特典航空券で遅延や欠航があった場合も、無料でマイルの払い戻しや他の便への振り替えを受けられます。

払い戻し

通常、特典航空券の払い戻しには、数千マイル引かれますが、遅延や欠航による場合は、手数料無しで払い戻ししてもらえます。

振り替え

特典航空券でも振り替え可能です。

しかも、有効期限ギリギリのチケットでも、有効期限を1ヶ月程度伸ばして、手数料無しで予約変更できます。

悪天候による遅延や欠航が見込まれる場合は、事前に正規運賃での予約で座席を確保して、便を無料で振り替えることもできます。

（チケットを購入してしまうとお金がかかってしまうので、予約のみ行います）

具体的なやり方は、JAL公式HPへ。

遅延や欠航時の参照HP

航空会社	国内線	国際線
ANA	公式HP	公式HP
JAL	公式HP	公式HP
スターフライヤー	公式HP	公式HP
スカイマーク	公式HP	─
ジェットスター・ジャパン	公式HP
春秋航空日本	公式HP	─
ピーチ	公式HP
エアドゥ	公式HP（機材故障）公式HP（悪天候）	─
デルタ航空	─	公式HP
ユナイテッド航空	─	公式HP
エールフランス	─	公式HP

欠航や遅延で困らないために事前にできること

事前に変更やキャンセルを行う

台風や大雪などは、事前に情報を入手できるため、当日イチかバチかで空港に行ってぐったり・・・するよりも、事前に対処したほうが断然楽です。

最近は、数日前に台風や大雪などで遅延や欠航が予想される場合、事前に無料で払い戻しや変更ができるようになっています。

（航空会社から案内メールが送られてきます）

無理して旅行に行くよりも、事前に計画変更するのが一番です。

遅延や欠航率が高い航空会社やLCC（格安航空会社）を避ける

やはり、料金が安いLCC（格安航空会社）は、遅延や欠航率が高いです。

料金が安い分、デメリットもありますね。

さらに、航空会社都合でも補償しないLCCもあります。

どうしても限られた日数で旅行する場合は、LCCを避けたほうがいいですね。

乗継便は通しで購入する

たとえば、パリからフランクフルトに到着、飛行機を乗り換えて日本に行くルートを乗継便といいます。

乗継便の場合、最初の便が遅延や欠航した場合、乗れない恐れがあります。

もし、パリからフランクフルト便が遅れた場合、日本行きの飛行機に乗れない！

そんなとき、トラブルに強い航空券の購入方法があります。

通し発券（トラブルに強い）
別切り発券（トラブルに弱い）

通し発券は、同じ航空会社からチケットを購入した場合の発券方法です。

※乗る飛行機の航空会社が異なっていてもOK

別切り発券は、それぞれ別の航空会社からチケットを購入した場合の発券方法です。

通し発券の場合は、乗り継ぎ情報が航空会社に伝わっているため、仮に乗継便に遅れたとしてもちゃんと振替便を用意してくれます。

（国際線の場合は翌日になってしまう場合もあり）

一方、別切り発券の場合は、航空会社は、乗り継ぎの情報を把握していないため、ただ乗り遅れた人扱いに。

もちろん、交渉すれば振り替えなどに対応してくれる場合もありますが、海外では交渉も一苦労です。

別々に航空券を購入したほうが安いケースがあり、どうしても、別切り発券したい場合は、当日乗り継ぎは避けましょう。

航空機遅延や欠航時に備えて保険がついているクレジットカードを保有する

どうしても避けられない航空機遅延や欠航。

そんなとき、航空機遅延や欠航で補償されるクレジットカードを保有していると、心に余裕ができます。

お金の心配をせず、ホテルを急いで取って、お金をかけずに旅行日数が増えて得した気分に。

大幅遅延の際には、レストランで美味しいものを食べて得した気分に。

どうしても気が滅入りそうなシーンで、お金の心配がないのは本当に助かります。

航空機遅延や欠航で補償されるクレジットカードのおすすめは、JCBゴールド。

国際線だけ対応のカードが多い中、JCBゴールドは、国内線&国際線の両方対応しており、保険が充実しています。

オリジナルのJCBゴールドだけでなく、ANAカードやJALカードと提携しているJCBゴールドも航空機遅延保険の対象。

クレジットカードの航空機遅延保険とは

クレジットカードの特典として付いてくる航空機遅延保険とは、自分自身の遅延と荷物の遅延・紛失を補償してくれる保険です。

大きく4つに分かれています。

出発遅延：食事代（2万円限度）
乗り継ぎ遅延：食事代、宿泊代（2万円限度）
手荷物遅延：衣料・生活必需品購入費（2万円限度）
手荷物紛失：衣料・生活必需品購入費（4万円限度）

JCBゴールドなら、自動付帯なので、クレジットカードを持っているだけで保険対象になります。

【詳しい補償内容】

補償内容	補償金額	支払いの条件
出航遅延費用等保険金（食事代）	2万円限度	出航予定時刻から4時間以内に代替便を利用できなかった場合
乗継遅延費用保険金（客室料・食事代）	2万円限度	遅延した航空便の実際の到着時刻から4時間以内に代替便を利用できなかった場合
寄託手荷物遅延費用保険金（衣料購入費等）	2万円限度	到着後6時間以内に手荷物が届かなかった場合で、到着後48時間以内に購入した場合
寄託手荷物紛失費用保険金（衣料購入費等）	4万円限度	到着後48時間以内に手荷物が届かなかった場合を紛失とみなし、到着後96時間以内に購入した場合